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荒牧伸志監督が次回作「キャプテン・ハーロック」のヒント明かす

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 数多くのアニメのメカニックデザインを手掛け、「APPLESEED」「EX MACHINA」などを手掛けた日本のトップクリエイター、荒牧伸志監督に単独インタビューを行った。荒牧監督がハリウッドからの熱烈なラブコールを受け、制作した「スターシップ・トゥルーパーズ」シリーズの最新作「スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン」。本シリーズの原作となった傑作SF小説「宇宙の戦士」が、今の仕事をするきっかけになっていると語り、小説の挿絵に登場するパワードスーツのデザインに至っては、並々ならぬ思い入れがあるという荒牧監督が、本作の裏話や、次回作「キャプテン・ハーロック」のヒントを明かしてくれた。

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 「スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン」は、ロバート・A・ハインラインの傑作SF小説「宇宙の戦士」を映画化した「スターシップ・トゥルーパーズ」シリーズの最新作。フル3DCG作品であり、1作目の世界観をキッチリと踏襲したストーリーとなる。

 本シリーズの原作小説「宇宙の戦士」は、自身にかなりの影響をもたらしていると語る荒牧監督。本作で主人公たちが着用する“パワードスーツ”に至っても同様で、それゆえにパワードスーツのデザインは手掛けなかったとも。「僕の思い入れがある最初の作品なので、イメージが強すぎたんですよね。“新しい作品のデザインを!”と自分自身で決めても、それを超えられない。あれよりもカッコイイものをイメージしようとすると、衝撃を受けたあの“パワードスーツ”をベースに考えてしまうので…。監督としては、他の人にやってもらったのほうがいいのかなと思って」と自身がデザインを手掛けなかった経緯を説明する。その大役を任されたのは、ゲーム業界で活躍するデザイナー・臼井伸二。「色々口出しはしたんですけどね(笑)。客観的にデザインを見れたことで、作品に合わせて最適化されたデザインになったと思いましたね」と大満足な様子。

 「強すぎない、弱すぎないという絶妙なバランスで、“今でもあのようなスーツを作っていそうだな”というものにしたかった」という荒牧監督。「全然知らないSFの未来兵器ではなくて、あれだったら僕も着て(バグを)ぶん殴ってみたいなって思えるようなものにね」。

 また、現実に“ありえるかもしれない”ということ念頭において作品を作っていると話す。「SFは時代的に100年後、200年後が舞台かもしれないのですが、“やっぱり未来の話って関係ないよね”って話になると興味がわきにくいじゃないですか。そういう意味も含めて、見た目的にも“未来だけど、ありそうだね”っていう距離感がとても大事。少し前までは、SF作品は未来的であればカッコイイという感じだったけど、今は質感や肌触りなどを含めて、みんなが身近に感じるものであるほうが物語に入っていきやすいのかなと思って、気を付けているところですね」という。

 さらに「(SFの)ぶっ飛んだものって、見たことがなければ“おぉスゴイ”と思うのですが、見たことのないものが徐々に減ってきているので…。そうすると、自分が見たことのあるものに興味が戻ってくるという感じだと思います」と述懐する。

 現在の荒牧監督のベースになったと語る、本作の原作小説「宇宙の戦士」。今作以外にも影響を受けた作品はあるのだろうか。「僕は1960年生まれなのですが、僕らの世代は中学でアニメを辞めようかなって思った中二の時に『宇宙戦艦ヤマト』が始まり、高校生になってまた辞めようかなと思ったときに、今度は『ガンダム』が始まっちゃったという世代なので…。すごく当たり前な経歴なのですが、(この2作品を)外すことはできないですね」と告白。

 「ガンダム」「ヤマト」は、現在も新しいシリーズが作られているが、「よくやるなと思いますよ(笑)みんな僕の知り合いなんですけどね(笑)」と笑みを浮かべる。またオリジナルを知る世代のほうが楽しめるとも。「当時のストーリーを踏襲しつつ(作り手が)“こうしたい”ということを描いているのでね」とのことだ。

 最後に次回作「キャプテン・ハーロック」について聞くと「スゴイですよ!カッコイイハーロックが見れますよ」と満面の笑み。「あんまり言うと怒られちゃうけど、今回、相当オリジナルストーリーになってます。ハーロックって、『(銀河鉄道)999』などにも出てきますよね。その時のチョイ出ハーロックはすごくカッコイイですよね、オイシイところを全部持っていくみたいな。でも、そのハーロックをメインにして話を作ると、ずっとカッコイイままではいられない。どうやって、ずっとカッコよくさせ続けるか、それが一番のテーマなんです。カッコよくしないと、みんなきっと許してくれないので。それが一番の悩みですね」と明かす。

 「スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン」から「キャプテン・ハーロック」へ。日本のトップクリエイター、荒牧監督の活躍はまだまだ終わりそうにない。(取材・文・写真:鈴木沙織)

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