7月9日スタートの新ドラマ、TBS日曜劇場
/『ごめん、愛してる』第1話の試写会と舞台挨拶がTOHOシネマズ六本木にて開催された。高視聴率を獲得した『小さな巨人』に続く期待作だ。
現場はバカとアホばっかり?
舞台挨拶には主演の長瀬智也をはじめ、吉岡里帆、坂口健太郎、大西礼芳(あやか)、池脇千鶴、大竹しのぶが登場。和気藹々とした雰囲気で撮影の裏話などを語り合った。まずは挨拶と役柄の紹介から。
長瀬 岡崎律役を演じさせていただきます長瀬智也です。親からも誰からも愛されたことがない孤独な男を演じています。僕も独り身の男として、孤独な時間でいろいろ感じることがあるので(笑)、そういったことが岡崎律を通して表現できたらいいなと思います。
吉岡 三田凜華役を演じています吉岡里帆といいます。この作品は長瀬さん演じる愛を知らない律が、母や凜華との出会いを通して「愛って何だろう?」と問うていく大きなテーマの作品になっています。全10話、最後まで見ていただけるとうれしいです。
坂口 日向サトル役の坂口健太郎です。僕が演じるサトルは長瀬さん演じる律とは対照的で、親からの愛をすごく受けて育った男の子です。ただ、サトルを演じていて、どこかせつない気持ちというか、空っぽの気持ちを感じることがあります。天才ピアニストの役なのでピアノも頑張ります。
大西 古沢塔子役を演じさせていただきます大西礼芳です。第1話では謎の多い女性だと思いますが、話が進むにつれて彼女の弱さや本音が見えてくると思います。そういう塔子の可愛らしい部分を感じ取っていただけたらいいなと思いながら取り組んでいます。
池脇 若菜を演じる池脇千鶴です。私はたぶん、一番何も変わらない役だと思います。10話までやっても、ふぅーん(謎の声)。(長瀬智也「非常に難しい役でしたよね。素晴らしいですよ」)いえいえ、ありがとうございます。「愛されたことがない」と律くんは言いますが、たぶん私が一番愛してると思います(笑)。
大竹 こんにちは、大竹しのぶです。2人のこんな素敵な息子の母を演じることができて毎日楽しいです(笑)。お話はかなり切ない愛の物語ですが、長瀬くんを中心に現場はバカばっかり言ってて、スタッフもアホばっかりです(笑)。休みなしの撮影でも明るく乗り切っているので、夏の終わりまでこのメンバーで突っ走っていきたいです。
「ドカン」を普段から愛用する吉岡里帆
ラブストーリーに出演するのは久しぶりという長瀬。愛に対する考え方もかなり変わったという。
長瀬 僕が純愛ラブストーリーをやらせてもらったのは19歳の頃ですが、それから20年近く経ったので、愛についての考え方も変わりましたね。昔だったらこういうことは考えなかったな、ということを考えたり。大竹さんとも20年ぐらい前に共演させていただきましたが、大竹さんはぜんぜん変わらないですね。
大竹 ヘヘヘヘ。……変わってるだろ!
長瀬 親子愛とか幼なじみの愛とか、いろいろな愛の形が見えるので、不思議なドラマですね。
吉岡が演じる凜華はスタイリストの役ということだが、いつも凜華が履いているワイドパンツが「ドカン(ツッパリに愛される幅広の変形ズボン)みたいだ」と長瀬。
吉岡 いっつもワイドパンツを履いているんです。ドカンというか、もう一つの……。
長瀬 ボンタン!(同じくツッパリに愛された太ももが太く裾が細いズボン)
吉岡 そう、ボンタン!(笑) 出会いのシーンは完全にボンタンでしたね。でも、ワイドパンツって流行っていますよね。
長瀬 俺にはドカンにしか見えない(笑)。
吉岡 ひどい! でも、私も普段はドカンっぽいワイドパンツが好きですね(笑)。
長瀬 ドカン、男らしくていいですよね。
天才ピアニスト役の坂口は、家に持ち込んだピアノで猛練習を積んでいる最中。実際に撮影でも弾いているのだという。吉岡からは坂口の「天才発言」に対するツッコミも。
坂口 ピアノは保育園のときに2年間ぐらいやってました(笑)。今は一から練習しています。ホテルにもピアノを持ち込んで、時間があったらずっとやってましたね。
吉岡 今日の朝、天才発言をされてました。「皆が認める天才だ」と。
坂口 そうですね(あっさり)。
長瀬 「鳥の柄のシャツだね」って言ったら「羽ばたいちゃうんです」って言ってたよね(笑)。
吉岡 「難しい曲しか弾けない」とも言ってました(笑)。
坂口 そうそう。音と先生が弾いているところを真上から撮った映像で覚えているので、逆に簡単な曲が弾けないんですよ。一度、練習中に「弾けないからもうイヤだ」と思って鍵盤に頭をガーン! と打ちつけたら、そのまま寝てしまったことがありました。
長瀬 そんなに練習してるんだ!
坂口 天才ですね(笑)。
天才サックスプレーヤー役の大西礼芳は、中学高校とサックスを続けてきた経験者。とはいえ、天才に見せるには苦労の連続なのだとか。
大西 撮ってもらうと、吹いていても吹いていないように見えてしまうんです。だから大げさに吹いているのですが、ホントはあんな吹き方する人はいません!(笑)
長瀬 空き時間に吹いているのを聴きましたけど、カッコ良かったですよ。
大西 ありがとうございます! セッションの最中、外国の方とキスするシーンがありますが、盛り上がっていたので何の抵抗もありませんでした。
長瀬 あれをさらっとやってしまう大西さんは素敵でしたよ。
大竹にも演奏シーンがあったが、「プロの方もなかなか弾けない曲をなぜか弾けました」とさすがの発言。
大竹 なんでこんなに弾けちゃうんだろう! って(笑)。でも、健太郎くんは本当にすごい。どうして映像を見るだけで弾けるようになるのか。
池脇演じる若菜は、高次脳機能障害によって7歳程度の知能で止まっているシングルマザーの女性。同じような障害を抱える人たちと会って役作りを行った。
池脇 本当の苦しいところを描くというより、みなさんからうかがった幸せな部分を若菜として出していければ、と思ってます。
長瀬 一緒にお芝居していて、すごく苦しくなったりすることがあるんです。彼女の子守唄に聞き入ってしまったり。不思議な世界観がありますね。
質疑応答を見ていると、主演の長瀬の周囲への気の配り方がよくわかる。さすが座長といったところか。吉岡里帆も初のヒロイン役とは思えないほどの存在感。気兼ねなくのびのびと周囲にツッコミを入れている姿が頼もしかった。
旬のものをなるべく食べる池脇千鶴
司会の木村郁美アナから出された「○○○、愛してる」というお題に、それぞれが回答した。
長瀬 「ドーナッツ、愛してる」! 最近あるドーナッツにハマっていて、差し入れしたらみなさんも美味しいと言ってくれたんです。内装も外観もみんなピンクのドーナッツ店なので男は入りにくいんですけど、すごく大きくて美味しいんです!
吉岡 「『ごめん、愛してる』チーム、愛してる」。本当に毎日撮影しているので、頭の中がこれしかないんです。現場のスタッフと話し合わないと撮れないような難しいシーンばかりなんですけど、「ちゃんと話し合おうよ」という雰囲気がある本当に良い現場なんです。あと、「『ごめん、愛してる』を応援してくれているみなさん、愛してる」(拍手)。
坂口 「出前、愛してる」(笑)。これはちゃんと理由があるんです。家でピアノをずっと練習しているのでまったく外に出なくなったんです。だから、美味しい出前を探すのにハマっているんです。
大西 私は「ルービックキューブ、愛してる」です。手が空いたらパパパッとやってます。30~40秒で(6面)できます。女性ピアニストの方が指をあたためるためにルービックキューブをやっているとお聞きして、小道具に使えるんじゃないかと。
池脇 「とうもろこし、愛してる」(笑)。これといって愛してるものがなくて……。今がちょうど旬なので、2日に1本ぐらい食べてます。
大竹 「チョコレート、愛してる」。撮影の最中も絶対にチョコレートを食べます。いつもチョコレートを追い求めて生きてきました(笑)。
最後に、主演の長瀬智也からメッセージが。
長瀬 主にここにいるメンバーで『ごめん、愛してる』の愛を最後まで表現したいと思います。小さいお子さんから大人まで見られる愛の作品になっています。ぜひこの夏は涙で体を冷やしてもらいたい! ぜひ日曜の夜9時は『ごめん、愛してる』をご覧いただきたいと思います。よろしくお願いします!
『ごめん、愛してる』は7月9日(日)夜9時スタート。
(大山くまお)
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