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深酒すると記憶がなくなる……心がけたい4つの対策

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一気飲みで血中アルコール濃度が急激に上昇した時や、長時間飲み続けて酒量が増えると、記憶が飛んでしまう人がいる。「昨日のことは覚えていない」「どうやって帰ったのかも分からない」「きちんと鍵までかけて寝ているのに、全く記憶がない」等々。 フラフラと千鳥足にならず(なる人もる)、シャキっと行動しているので、見た目には泥酔していると思えない。それを笑い話や武勇伝にする人もいるようだ。また、記憶が飛んでいる間に、感情抑制のブレーキが外れてしまうと、暴言を吐いたりして、周りの人を困らせてしまう場合も……。



■ブラックアウトという、脳の軽い意識障害
上記が当てはまった人は、大量のお酒で急性の中毒症状を起こし、意識障害を起こしたのかもしれない。この状態は、医学用語で「ブラックアウト」という。意識障害を起こしても、身体の動きをコントロールする部位に障害は受けないので、日常的に行っている行為を普通にできるのが特徴だ。

脳に重篤な障害が起きると、歩けなくなったり、意識を失い倒れてしまったりするので、ブラックアウトはごく軽い意識障害だといえるだろう。しかし、脳のどの部分で意識障害を起こしているのかは、いまだ解明されていない。

■放っておくと……物覚えが悪くなってしまうかも!?
軽い意識障害とはいえ、何度もブラックアウトを起こすと、40代後半以降から物覚えが悪くなってしまうかもしれない。また、ブラックアウトにならなくても、毎晩お酒を飲み過ぎると(1日に日本酒4合を10年間)、脳の萎縮が起こってくる。

特に萎縮するのは、脳の中で記憶をつかさどる海馬(かいば)という部位(左右の側頭葉の内側に位置する。写真を参照)。萎縮によって、物忘れの頻度が多くなる、現在の時間や場所、人などについての認識に障害が起きやすくなりがちだ。

アルコールは食物とは違い、本来、人間の身体に必要ないもの。飲酒とはわざわざ異物を外から摂っているわけだから、飲み過ぎれば脳に障害が起きやすくなってしまう。



「ブラックアウトは生涯に1度まで!」
お酒を飲み過ぎないことが、ブラックアウトを防止し、脳のエイジングケアになるのだという意識を持とう。「ブラックアウトになるのは、生涯で1度だけ」が医学的常識。2度、3度と繰り返してはいけない。ブラックアウトになる前触れはないので、自分で酔ったかな?と思ったら、それ以上飲まないように気をつけよう。

血中アルコール濃度を急上昇させない飲み方を
ブラックアウトにならないために、急激に血中アルコール濃度を上げない工夫をしよう。おつまみを食べつつゆっくり飲み、チェイサーのお水を飲みながらアルコールを嗜(たしな)んで。ただし、ダラダラ飲み続けると、結局は血中アルコール濃度が上がってしまうので、酒量を控えることが最も大切だ。医学的見地からいうと、身体に害を及ぼしにくい1日の飲酒量は、瓶ビール1本、日本酒1合まで。

脳のダメージは早寝早起きでケア
ブラックアウトを起こしやすい体質というのも、まだ解明されてはいない。しかし、軽い意識障害を起こすくらいだから、脳にダメージを与えているのは確か。脳のスムーズな働きは、良質な睡眠によって維持される。飲酒直後の眠りは浅い睡眠になってしまうので、寝る2時間前までにお酒を飲み終え、早寝早起きする生活を維持しよう。また、毎晩飲んでいる人は、週に2日は休肝日を。

ビタミンB群で脳神経を健やかに
どうしてもお酒を控えることができないなら、日常的にビタミンB群を摂るように意識しよう。オススメなのはB1 、B6、B12。これらは脳神経を健やかに保つ補酵素だ。B1を多く含むのは、豚ヒレ肉、生ハム、豚もも肉など。B6を多く含むのは、ニンニク、マグロ、牛レバーなど。B12はシジミ、赤貝、アサリなど貝類に多く含まれている。

(からだエイジング)

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