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伝えたいことは何もない!バカリズムほぼ監督が語る、笑える映画「バカリズム THE MOVIE」

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 日常を鋭く切り取ったシュールなシチュエーションコントに定評のあるお笑い芸人「バカリズム」が監督・脚本・主演を"ほぼ"務めた映画「バカリズム THE MOVIE」のDVDが11月21日に発売となる。DVDには映画本編の他、特典として「バカリズム THE MOVIE TVスペシャル編集版DVD」と「バカリズム THE MOVIE サウンドトラックCD」が収録される。

「バカリズム THE MOVIE」はこんな映画

 2012年5月に公開された本作は、「(株)ROCK」「メンコバトラーM」「トップアイドルと交際する事への考察」「魔スノが来たりて口笛を吹く」「帰ってきたバカリズムマン」の5本で構成されたオムニバス映画。全編を通してバカリズムらしいシュールな笑いが散りばめられており、なおかつ映画としてもしっかりとした作品に仕上がっている。

 DVD化を機に、バカリズムの升野英知に改めて本作、そして映画という文化について思うところを伺った。

 今回のDVD化のニュースで初めて本作に触れた読者にとって、まず気になるのは「"ほぼ"監督・脚本・主演」という珍妙な肩書きだろう。なぜ"ほぼ"なのか。それには本作が生まれた経緯をたどる必要がある。

 「もともと、ドキュメンタリー風にバカリズムが映画を製作する様子を追うバラエティ番組を作ったのがきっかけだったんですよ。ドキュメンタリーはフェイクなんだけど、最終的に一応ちゃんと映画を撮りましたよというオチだったんです」。

 番組のオチとして映画を撮ることになったバカリズム。しかし、撮影の途中で自分が「監督」を名乗ることが急に怖くなったのだという。

 「監督だと全部を背負うことになるじゃないですか。万が一、僕一人だけ怒られるのが嫌だったので、もうちょっと責任を分散させるために"ほぼ"監督を肩書きにしたんです。その方が自分も気負うことなく自由に作れそうだったので」

 そうやって製作がスタートした「バカリズム THE MOVIE」は、バカリズムらしいシュールなセンスがこれでもかと詰め込まれた非常に濃度の高いオムニバス映画に仕上がった。「映画ということで何か特別なことはなかったです。いつも通りでしたね」と語るバカリズムだが、一方でスタッフを始めとする周囲の力を借りたことが、普段とは違う面白さにつながったともいう。

 「たとえば『(株)ROCK』はヤンキー漫画をサラリーマンの世界でやったら面白いっていう発想からできた作品なんですけど、役者さんが津田寛治さんとか渡辺哲さんとかすごい方ばかりで、実際やってみたら思った以上にかっこよくていい作品になったんですよ。他にも『トップアイドルと交際する事への考察』は脚本のオークラさんからいただいたアイデアですし、フルアニメーションの『メンコバトラーM』は、アイデアと台本は僕も関わっているんですが、絵はニイルセンさんに描いていただいています。そうやってみんなでワイワイ作ることで刺激も受けたし、新鮮でしたね」。

 バカリズム一流のシュールなネタと、映画ならではの豪華な演出が合わさったことで、本作「バカリズム THE MOVIE」は唯一無二のお笑いオムニバス映画として高い評価を受けるに至った。お笑い芸人でありながらこれほどまでに映画として完成度の高い作品を作り上げることができたのは、やはりバカリズム自身が日本映画学校の出身ということもあるのだろうか。

 しかし、バカリズム自身は「僕は映画のことはよくわからないんですよ。映画を見ることもほとんどありませんし」と、これを否定。さらにこう続ける。

 「映画という表現方法や文化はすごいと思うし、見たら見たで面白いなと思うんですよ。ただ……僕の勝手な被害妄想かもしれないけど、お笑いって世の中的に映画よりちょっと下に見られている感じがあると思うんです。それで、お笑いだってすごいんだぞっていう思いがどこかにあって、そういう気持ちを持ちながら作った部分はあったかもしれないですね」。

 とはいえ、それはあくまでも作品とは関係ないところでの思いであり、本作にそうしたメッセージ性は一切ないとバカリズムは強調する。

 「この映画で何を伝えたいとかはまったくないです。普通、映画って見た後は"考えさせられる作品でした"みたいな感想になると思うんですが、『バカリズム THE MOVIE』は何も考えさせられないし、ただ笑えてすっきりする作品なので、気楽に見ていただけたらと思います」。

 バカリズムらしさがあふれながらも、周囲からの刺激によって普段とはまた違った面白さが味わえる「バカリズム THE MOVIE」。バカリズムの天才的な視点と発想をじっくり楽しむのに最適な一本だ。(取材・文・写真:山田井ユウキ)

 「バカリズム THE MOVIE」DVDは11月21日より発売。価格は6,400円(税込)。発売・販売元:アニプレックス

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