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「ライフ・オブ・パイ」アン・リー監督が西洋と東洋の違いを語る

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 「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」で、本年度アカデミー賞作品賞、監督賞を含む11部門にノミネートされたアン・リー監督が、同作の撮影秘話、さらにハリウッド映画界の現状までを語ってくれた。

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 ご存知の通り、本作はベストセラー小説を原作としている。映像化不可能といわれた作品を題材に選んだことで、苦労した点も多かった。「本作では幻想のなかで幻想を吟味しているので、観客をその場から外へ追い出さない形でどうすればいいか。その部分が一番難しかったです。もちろん、映画をまとめる上ではいろいろと大変な部分がありますが、この点が一番やっかいでした」。

 また、ハリウッドで活躍するアジア人監督の1人として、映画製作という分野における西洋と東洋の違いや、共通点についても言及する。「映画は西洋から東洋に向うものです。私たちは彼ら(西洋)から学んでいます。ハリウッドに関しては、その体制や、西洋のフィルムメイカーの方式、映画言語、文化などを学んできました。かなり長い年月が経ち、繰り返しが増え、つまらなくなってきたので、彼らは新しい仕掛けを取り入れようとしています」。

 確かに、以前に比べてオリジナリティが薄れてきたと揶揄されることが多いハリウッドだが、そこに風穴を開けるのが東洋的視点であるとも考えている。「東洋には一種の純真さがあって、良質の映画言語を主張するので、その点はとても新鮮です。私たちの文化的な背景が何かを提供しているんだと思います。そこが、彼ら(西洋人)には新鮮な風のように感じられるんです。私はそこに期待しています。映画は視覚と聴覚に訴えるので、バリアは考えているよりも小さいものです」。

 西洋、東洋といった垣根を越え映画という共通言語で楽しむことが大事なのかもしれない。

 「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」は2013年1月25日(金)全国ロードショー

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