近年のインターネット環境の向上により、日本国内でも注目が集まっているオンライン動画配信サービス。
さまざまな動画コンテンツをレンタル店に出向かずとも見る事ができ、スマートテレビはもちろん、ノートパソコンやスマートフォンなどのモバイルデバイスさえあれば場所に制約されずに作品を楽しめる利便性から、オンライン動画配信サービスはわれわれの生活に浸透しつつある。
現在、オンライン動画配信サービスの現状はどのようになっているのだろうか。また、サービスを提供する業者にはどのような戦略があるのだろうか。
今回、オンライン配信動画サービスの日本での行く末を占うべく、ロサンゼルスに本拠を置き、2011年に日本でサービスを開始したHulu(フールー)社に取材を依頼した。
――オンライン動画配信サービスがユーザーにもたらすメリットについて、Huluの考えをお聞かせください。
われわれのミッションは「人々が世界のプレミアムコンテンツをいつでも、どこででも、好きな方法で楽しむことを可能にする」であり、時間と場所を問わずにユーザーが好きなだけコンテンツを楽しんでいただきたいという考えています。
そのためには、さまざまなデバイスでサービスを利用できる事が重要だと考えています。
――国内のオンライン動画配信サービスで最初にマルチデバイスを打ち出したのはHuluだと聞きましたが、現在、どのようなデバイスで動画を見られるのでしょうか?
Huluの対応するデバイスは、PC、スマートフォン、タブレット、PS3、Wii、Xboxといったゲーム機や対応するテレビなどがあり、PCの台数を除いても国内で5,000万台のデバイスで視聴できます。つい最近は発売したばかりのWii Uに対応しました。
――マルチデバイスの活用方法を教えてください。
Huluでは、例えば就寝前にテレビ画面で見ていた映画の続きを、次の日に通勤途中の電車の中で一時停止したところからスマートフォン等を使って見るという使い方ができます。年末年始の帰省の時など、長距離ドライブの車内や新幹線の移動中でもコンテンツを楽しんでいただく事が可能です。
――なるほど、そのように聞くと魅力的ですね。ところで、オンライン動画配信サービスの使い方やユーザーのニーズは、国ごとで異なるのでしょうか?
はい。ニーズは国ごとに異なると思います。利用するデバイスから見ても、Huluの場合、日本とアメリカとで比較するとモバイルの利用率は日本のほうが高いです。そのため、決済方法についても先日「ドコモ ケータイ払い」を導入しました。
また、視聴したいコンテンツも、世界的に有名なものはもちろんですが、ローカルコンテンツの需要も大きいと思います。
――興味深いデータですね。日本とアメリカでのHuluのビジネスモデルの違いについてもお聞かせください。
日本で提供しているHuluのサービスには一切広告がないのですが、アメリカでは広告モデルを採用しています。アメリカのHuluはユーザーが視聴したCMの商品に興味があるかどうかをフィードバックできる仕様になっていて、非常に有効なマーケティング活動を広告主の方々に行っていただいています。
――コンテンツに関しても、Huluでは日本国内とアメリカで別々のコンテンツを配信されていると伺いましたが、アメリカで提供されている日本のコンテンツはあるんですか?
はい。アメリカでも日本のアニメは非常に人気で『遊戯王』や『NARUTO』が視聴数のトップ5入る事もあるんですよ。日本のコンテンツの強さを実感させられます。
――それは凄いですね。では最後に、日本国内におけるHuluおよびオンライン動画配信サービスの展望についてお聞かせください。
この一年間を振り返るだけでも、動画配信サービス市場は大きく変化をとげ、成長しました。多くのサービスの提供が始まり、消費者の方々にとっては選択肢がどんどん増えて、弊社はそれをとてもポジティブにとらえています。
今後、日本での動画配信サービスの市場はさらに拡大し、これからさらに消費者の方々にとって身近な存在になっていくと思います。私たちもそうなるよう尽力しています。
――ありがとうございました。今後の発展を期待しています。
まだ歴史が浅く利用をちゅうちょしている人も多いオンライン動画配信サービスだが、今回、Hulu社に話を伺い、われわれのライフスタイルを彩るひとつのオプションとして大きな将来性を感じた。
今後、Hulu以外の競合他社が台頭し、多様な課金方法や特化されたジャンルなど選択肢が増えれば、ユーザーにとって望ましいのではないだろうか。
そのためにも「黒船」Huluには来航にとどまらず、日本で存分に大暴れしていただきたい。
(文/オフィス本折)
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現在、オンライン動画配信サービスの現状はどのようになっているのだろうか。また、サービスを提供する業者にはどのような戦略があるのだろうか。
今回、オンライン配信動画サービスの日本での行く末を占うべく、ロサンゼルスに本拠を置き、2011年に日本でサービスを開始したHulu(フールー)社に取材を依頼した。
――オンライン動画配信サービスがユーザーにもたらすメリットについて、Huluの考えをお聞かせください。
われわれのミッションは「人々が世界のプレミアムコンテンツをいつでも、どこででも、好きな方法で楽しむことを可能にする」であり、時間と場所を問わずにユーザーが好きなだけコンテンツを楽しんでいただきたいという考えています。
そのためには、さまざまなデバイスでサービスを利用できる事が重要だと考えています。
――国内のオンライン動画配信サービスで最初にマルチデバイスを打ち出したのはHuluだと聞きましたが、現在、どのようなデバイスで動画を見られるのでしょうか?
Huluの対応するデバイスは、PC、スマートフォン、タブレット、PS3、Wii、Xboxといったゲーム機や対応するテレビなどがあり、PCの台数を除いても国内で5,000万台のデバイスで視聴できます。つい最近は発売したばかりのWii Uに対応しました。
――マルチデバイスの活用方法を教えてください。
Huluでは、例えば就寝前にテレビ画面で見ていた映画の続きを、次の日に通勤途中の電車の中で一時停止したところからスマートフォン等を使って見るという使い方ができます。年末年始の帰省の時など、長距離ドライブの車内や新幹線の移動中でもコンテンツを楽しんでいただく事が可能です。
――なるほど、そのように聞くと魅力的ですね。ところで、オンライン動画配信サービスの使い方やユーザーのニーズは、国ごとで異なるのでしょうか?
はい。ニーズは国ごとに異なると思います。利用するデバイスから見ても、Huluの場合、日本とアメリカとで比較するとモバイルの利用率は日本のほうが高いです。そのため、決済方法についても先日「ドコモ ケータイ払い」を導入しました。
また、視聴したいコンテンツも、世界的に有名なものはもちろんですが、ローカルコンテンツの需要も大きいと思います。
――興味深いデータですね。日本とアメリカでのHuluのビジネスモデルの違いについてもお聞かせください。
日本で提供しているHuluのサービスには一切広告がないのですが、アメリカでは広告モデルを採用しています。アメリカのHuluはユーザーが視聴したCMの商品に興味があるかどうかをフィードバックできる仕様になっていて、非常に有効なマーケティング活動を広告主の方々に行っていただいています。
――コンテンツに関しても、Huluでは日本国内とアメリカで別々のコンテンツを配信されていると伺いましたが、アメリカで提供されている日本のコンテンツはあるんですか?
はい。アメリカでも日本のアニメは非常に人気で『遊戯王』や『NARUTO』が視聴数のトップ5入る事もあるんですよ。日本のコンテンツの強さを実感させられます。
――それは凄いですね。では最後に、日本国内におけるHuluおよびオンライン動画配信サービスの展望についてお聞かせください。
この一年間を振り返るだけでも、動画配信サービス市場は大きく変化をとげ、成長しました。多くのサービスの提供が始まり、消費者の方々にとっては選択肢がどんどん増えて、弊社はそれをとてもポジティブにとらえています。
今後、日本での動画配信サービスの市場はさらに拡大し、これからさらに消費者の方々にとって身近な存在になっていくと思います。私たちもそうなるよう尽力しています。
――ありがとうございました。今後の発展を期待しています。
まだ歴史が浅く利用をちゅうちょしている人も多いオンライン動画配信サービスだが、今回、Hulu社に話を伺い、われわれのライフスタイルを彩るひとつのオプションとして大きな将来性を感じた。
今後、Hulu以外の競合他社が台頭し、多様な課金方法や特化されたジャンルなど選択肢が増えれば、ユーザーにとって望ましいのではないだろうか。
そのためにも「黒船」Huluには来航にとどまらず、日本で存分に大暴れしていただきたい。
(文/オフィス本折)
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