「タイトルを聞いたときも脚本を読んだときも、何も想像できませんでした。監督のイメージを聞いて、現場に入ってやっと世界観を理解した感じです」と苦笑いを浮かべるのは、牙を生やした寿司たちが次々と人間に襲い掛かる“笑撃”的映画「デッド寿司」でヒロイン・ケイコをアクション満載で熱演した武田梨奈。監督は映画「片腕マシンガール」以降、ジャパニーズ・エクストリーム・ムービーの作り手として、世界からも熱い視線を浴びる井口昇だ。動画配信サイトにUPされた本作の予告編動画は再生数100万回を超え、日本公開前からすでにカルト化している。
<フォトギャラリー>人間に襲い掛かる笑撃「デッド寿司」シーン集
2009年の映画「ハイキック・ガール!」で本格的映画出演&初主演を飾り、その後はテレビドラマ、映画とコンスタントに活躍する武田にとっても、米国での映画祭で主演女優賞を受賞するなど、記念すべき作品になった。10歳のころより空手道場に入門し、現在は琉球少林流空手道月心会黒帯の腕前を持つ彼女。その肩書きもあってか、これまでの出演作品のほとんどでクールな強い女性を演じてきた。だが今回は一転、強いけれどドジなヒロインをキュートに務めている。しかし実際のところ、演じたケイコこそ実際の武田の姿に近いらしい。「しっかりした子という印象を持ってくださる方が多いですが、友だちからは普通に『アホだなぁ』と言われます。小さいころから体を動かすことを第一にやってきたので、頭を使う前に体が動いちゃう筋肉馬鹿でもあるんです」と素顔を明かす。ちなみに座右の銘は、映画「燃えよドラゴン」でブルース・リーが放つセリフ「Don’t Think. Feel」とのことで「頭より先に体が動くのは、アホだからではなく何かを感じているから、と自分に都合のいいように解釈しています」とニヤリ。
本格的アクション、下ネタギャグ、スプラッターと、井口監督ならではのナンセンスな世界が爆発する本作。井口監督とはテレビドラマで組んだこともあるが、「これまでの井口監督の映画作品を観ながら、私にできるのだろうかと不安な気持ちで一杯でした。ホラー映画ならば問題ないけれど、エログロは苦手で」と撮影前はおびえていた様子。だが、いざ現場に入ると「感覚が麻痺して、女体盛りをされている女優の方を冷静に見つめたり、血飛沫の場面も冷静に観察していましたね」と井口ワールドにどっぷり。宴会場での格闘シーンでは、リスペクトするジャッキー・チェンのようなコミカル・アクションを目指し、全裸の中年男性を引きずり回すという一世一代の荒業にチャレンジした。「撮影現場で男性を引きずり回しているときは、役柄に成り切って『寿司を馬鹿にしやがって~!』と怒りに燃えていたので何も感じませんでした。でも完成した映像を冷静になって観ると、なんてアホで面白いんだろうと笑ってしまいました」と楽しそう。
さらには、襲い掛かってくる女性に対して角度抜群のカンチョーもお見舞いする。「学生のころは階段を登っている友達がいたら『カンチョー!』とか言ってよくやっていたので、やり慣れていますよ」と変な自信を覗かせる武田だが、これらシーンがワルノリではないところが作品のクオリティを高めているのだ。「ふざけて笑わせようとするのではなく、お馬鹿なことを真剣にやるという気持ちでした。アクションシーンはすべてガチ。空手とは違うカンフーの動きも短期間でマスターしなければならず、無我夢中でした」と意気込みは真剣そのもの。
アクション女優としてだけでなく、コメディエンヌとしての一面も開花させた武田。今後は「女性らしくなって恋愛ものに挑戦したい」という。空手をやっているという部分で、学生時代には男扱いされることも多く、時には男子生徒から不意の飛び蹴りを食らったこともある。重い荷物の移動がある際には「おい、武田」と暗黙の了解でお鉢が回ってきた。「今の私にはセクシー要素が全然ない。カメラマンさんにポーズを要求されて、可愛らしく口元に手を持っていっても『戦いの拳に見える』と注意されるんです。話し方もスポーツをやっていたせいか、ハキハキし過ぎて語尾に『っ』が入っていると言われてしまう」と苦笑い。
そんな武田の理想とする大人の女性像とは「ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーですね。エロチックなセクシーという意味ではなく、色香をかもし出せるカッコいい大人の女性を目標にしています」と目を輝かせる。本作主演を振り返って「一番好きな食べ物はお寿司で、ネタはトロが大好きなんです。だから今回の『デッド寿司』は、私にぴったりの題材」と充実した表情。「とにかく観たら、絶対に“ネタ”になる映画です。突っ込みどころ満載なので、大いに笑って楽しんでほしいですね」と寿司映画ならではのアピールで締めくくった。
映画「デッド寿司」は2013年1月19日より、新宿武蔵野館ほかにて公開
衣装協力:WILLSELECTION
スタイリスト:山本真里江
メイク:佐藤みどり
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2009年の映画「ハイキック・ガール!」で本格的映画出演&初主演を飾り、その後はテレビドラマ、映画とコンスタントに活躍する武田にとっても、米国での映画祭で主演女優賞を受賞するなど、記念すべき作品になった。10歳のころより空手道場に入門し、現在は琉球少林流空手道月心会黒帯の腕前を持つ彼女。その肩書きもあってか、これまでの出演作品のほとんどでクールな強い女性を演じてきた。だが今回は一転、強いけれどドジなヒロインをキュートに務めている。しかし実際のところ、演じたケイコこそ実際の武田の姿に近いらしい。「しっかりした子という印象を持ってくださる方が多いですが、友だちからは普通に『アホだなぁ』と言われます。小さいころから体を動かすことを第一にやってきたので、頭を使う前に体が動いちゃう筋肉馬鹿でもあるんです」と素顔を明かす。ちなみに座右の銘は、映画「燃えよドラゴン」でブルース・リーが放つセリフ「Don’t Think. Feel」とのことで「頭より先に体が動くのは、アホだからではなく何かを感じているから、と自分に都合のいいように解釈しています」とニヤリ。
本格的アクション、下ネタギャグ、スプラッターと、井口監督ならではのナンセンスな世界が爆発する本作。井口監督とはテレビドラマで組んだこともあるが、「これまでの井口監督の映画作品を観ながら、私にできるのだろうかと不安な気持ちで一杯でした。ホラー映画ならば問題ないけれど、エログロは苦手で」と撮影前はおびえていた様子。だが、いざ現場に入ると「感覚が麻痺して、女体盛りをされている女優の方を冷静に見つめたり、血飛沫の場面も冷静に観察していましたね」と井口ワールドにどっぷり。宴会場での格闘シーンでは、リスペクトするジャッキー・チェンのようなコミカル・アクションを目指し、全裸の中年男性を引きずり回すという一世一代の荒業にチャレンジした。「撮影現場で男性を引きずり回しているときは、役柄に成り切って『寿司を馬鹿にしやがって~!』と怒りに燃えていたので何も感じませんでした。でも完成した映像を冷静になって観ると、なんてアホで面白いんだろうと笑ってしまいました」と楽しそう。
さらには、襲い掛かってくる女性に対して角度抜群のカンチョーもお見舞いする。「学生のころは階段を登っている友達がいたら『カンチョー!』とか言ってよくやっていたので、やり慣れていますよ」と変な自信を覗かせる武田だが、これらシーンがワルノリではないところが作品のクオリティを高めているのだ。「ふざけて笑わせようとするのではなく、お馬鹿なことを真剣にやるという気持ちでした。アクションシーンはすべてガチ。空手とは違うカンフーの動きも短期間でマスターしなければならず、無我夢中でした」と意気込みは真剣そのもの。
アクション女優としてだけでなく、コメディエンヌとしての一面も開花させた武田。今後は「女性らしくなって恋愛ものに挑戦したい」という。空手をやっているという部分で、学生時代には男扱いされることも多く、時には男子生徒から不意の飛び蹴りを食らったこともある。重い荷物の移動がある際には「おい、武田」と暗黙の了解でお鉢が回ってきた。「今の私にはセクシー要素が全然ない。カメラマンさんにポーズを要求されて、可愛らしく口元に手を持っていっても『戦いの拳に見える』と注意されるんです。話し方もスポーツをやっていたせいか、ハキハキし過ぎて語尾に『っ』が入っていると言われてしまう」と苦笑い。
そんな武田の理想とする大人の女性像とは「ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーですね。エロチックなセクシーという意味ではなく、色香をかもし出せるカッコいい大人の女性を目標にしています」と目を輝かせる。本作主演を振り返って「一番好きな食べ物はお寿司で、ネタはトロが大好きなんです。だから今回の『デッド寿司』は、私にぴったりの題材」と充実した表情。「とにかく観たら、絶対に“ネタ”になる映画です。突っ込みどころ満載なので、大いに笑って楽しんでほしいですね」と寿司映画ならではのアピールで締めくくった。
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