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日本の男の子向け玩具が世界で人気だ!

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日本のおもちゃはアメリカやヨーロッパなどで非常に人気があり、特に男の子向けのおもちゃは高い人気を誇ります。その男の子向けおもちゃの中でも、『メタルファイト ベイブレード』という対戦型のおもちゃが大ヒットしているそうです。ベイブレードとは、日本の伝統的玩具であるベーゴマを改良した対戦型のおもちゃです。

今回は、ベイブレードを発売している、株式会社タカラトミーの大野光仁さんと矢井良和さんに、ベイブレードが海外でヒットした要因などを伺いました。



■日本のベーゴマを改良した『ベイブレード』

――海外で非常に大ヒットしているベイブレードですが、どれくらい売れているのでしょうか?

矢井さん 海外では、年間で200億円規模の売り上げになっています。販売個数は海外だけの数字は出ていないのですが、国内外合わせて3億個以上販売しています。

――それはすごい! 年間200億円も売れるおもちゃってそうそうありませんよね。海外でベイブレードの商品展開を始めたのはいつぐらいなのでしょうか?

大野さん ベイブレードは1999年にまず日本で発売しまして、人気を博した商品です。3シリーズを展開した後、ブームが落ち着き、一度商品展開を終了したのですが、2008年に再び商品展開を始め、約4年経過した現在も変わらず大きな支持をいただいています。

――日本ではベイブレードのブームが2回訪れているのですね。

大野さん そうですね。そして日本と同じように、海外でも2回商品の展開をしました。

矢井さん 海外ではまず2001年にアメリカのハスブロ社が商品化をしまして、北米展開を開始しました。そしてブームの終息と共にいったん展開を終了しまして、これが第1期という位置づけですね。そして2010年に再び海外展開を開始しました。

――現在は第2期の展開なのですね。海外で最初に展開した際の人気というのはどうだったのでしょうか?

矢井さん 最初の展開時も大きなヒットとなりまして、2004年にはニューヨークでベイブレードの世界大会が開催されるほどの人気になりましたね。

――最初の展開時で、すでに海外で大きな支持を得ていたのですね。第1期と第2期では、どちらがより大きなブームになっていると感じますか?

矢井さん やはり第2期の方が大きな支持を得ていると感じております。2012年の3月にカナダのトロントで行われた第2回の世界大会も前回と比べて規模も格段に大きな大会になりましたし、参加国も大きく増えましたね。

――ベイブレードがヒットしている国というのは、アメリカやカナダなどの北米以外だとどんな国がありますか?

矢井さん 北米以外ですと、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペインなどのヨーロッパの主要国はもちろん、それ以外の国でもヒットしています。トータルで言うと、90以上の国や地域で展開していますよ。

――欧米だけでなく、世界的な人気を持つ商品なのですね!

■ベイブレードはクールなおもちゃ

――ベイブレードのユーザー層ですが、日本と海外で違いはありますか?

大野さん ユーザーの年齢層はほぼ一緒くらいです。日本で言う小学生ぐらいの年齢の子が中心ですね。

矢井さん ただ、商品展開の方法は日本と違っていまして、パッケージなどに登場するモデルはユーザー層がよりも高めと言いますか、小さい子があこがれるような「お兄さん」っぽいモデルを意図的に起用しています。

大野さん こういったお兄さん系のモデルをパッケージやプロモーションに起用することによって、幼稚な感じに見えないようにしていますね。

――なるほど。小さい子が見て「これはクールだ!」と思えるような感じにしているのですね。

矢井さん そうですね。かっこよく、あこがれるような感じにしています。

――ほかに、日本と外国でユーザーの反応が異なる部分はありますか?

矢井さん ベイブレードは使用するコマを自由にカスタマイズできるところがウリです。日本ではこの「自由にカスタマイズ」できる点を打ち出す形でプロモーション展開をしているのですが、海外ではあまりカスタマイズを楽しむ部分はあまり響かないようでして……。

――日本人からすると「そこが面白いところなのに!」となってしまいますね(笑)

矢井さん カスタマイズを楽しんでいる人ももちろんいるんですけど、やはり「見た目が派手」な方がウケるみたいですね(笑)。

■ヒットの要因は「わかりやすさ」

――ベイブレードが海外でヒットした要因はどんなことでしょう?

大野さん はっきりとした要因というのは、定かではないのですが、「コマ遊び」というのが非常にグローバルな遊びであることが要因の1つだと、私は思っています。グローバルなコマ遊びがベースになっていて、さらに自由にカスタマイズできたり、手軽にバトルできる、このへんが面白いのだと思います。

――普遍的な遊びを進化させたものだからこそ、受け入れやすかった、というわけですね。

矢井さん あとは非常に「わかりやすい」というのもヒットした要因かな、と思います。複雑なルールもなく、ただお互いのコマをぶつけ合ってはじき出された方が負け、という単純なルールですからね。

――ルールがシンプルな分、小さい子供でも遊べますよね。

大野さん そうなんですよね。シンプルなので、小さい子供でも年齢の離れている大人と戦って勝てる可能性があるんですよ。それは大きいと思いますね。

――「誰もが楽しめるおもちゃ」ということなのですね。

矢井さん あとは先ほども言いましたが、「見た目が派手」というのも要因かな、と思います。

――今後はどんな展開を予定されていますか?

矢井さん いろいろと新しい展開を進めていますよ。残念ながらまだ明らかにすることはできませんが(笑)。でも、今後も「派手でわかりやすい」という部分はそのままで、さまざまな魅力ある商品をお客さまに提供していきたいと考えています。

日本でもテレビアニメが放映されたりと非常に人気のある『ベイブレード』ですが、海外の支持もそれ以上に厚いようです。こうした日本のおもちゃが海外で人気になるのは、同じ日本人として誇らしいですね!

(貫井康徳@dcp)

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