女優の吉永小百合が12月18日、都内で開催された「第37回報知映画賞」の表彰式に出席した。吉永は「北のカナリアたち」での演技が評価され、28年ぶりとなる主演女優賞を受賞し「大好きなノブちゃんが生まれた年じゃないですか。それを思うと長いこと女優をやってきたなと感無量」と助演男優賞を受賞した森山未來(「ALWAYS 三丁目の夕日’64」「北のカナリアたち」)を引き合いに、感慨しきり。それでも「まだ報知映画賞では、私の出演作が作品賞をいただいていない。今回は決選投票で僅差だったと聞き、私だけが受賞していいのかと……。ぜひ次の作品で作品賞を」とさらなる意欲を見せた。
・【フォトギャラリー】「第37回報知映画賞」表彰式の模様
「北のカナリアたち」に競り勝ち、作品賞を受賞したのは、内田けんじ監督の「鍵泥棒のメソッド」。この日は同作に出演した堺雅人、広末涼子、香川照之が祝福に駆けつけ「終始ワハハと笑いながら、楽しく平和に撮影した」(堺)、「銭湯で素っ裸のまま、すっ転ぶたった1秒のシーンを丸1日かけて撮影したのが昨日のよう」(香川)。内田監督も「とにかくこの映画はキャストが良かった。こんなに笑っていていいのかと思う現場だった」とキャスト陣への感謝とともに、抱腹絶倒の撮影を振り返った。
また、“監督業復帰”を発表した名キャメラマン・木村大作氏は、「北のカナリアたち」で仕事をともにした森山に花束を贈呈し「森山君は2作品が対象になっているが、実際はどっちで(賞を)取ったんですか! これだから日本の映画賞は困ったもの。来年からぜひ改めてもらいたい」とバッサリ。さらに「報知映画賞は『劔岳 点の記』で賞が取れなかったんだよ。他の賞は特別賞とかいって、何かしらくれたのに。だから報知映画賞にだけは行かないって決めていたんだけど、まあ森山君もよく頑張ったからな。『北のカナリアたち』、まだ上映しているから、見に行けよ!」と相変わらずの“大作節”で表彰式を大いに盛り上げた。
約6年ぶりの出演作「あなたへ」で主演男優賞を受賞した高倉健は、スケジュールの都合で表彰式には欠席し「今回の受賞を励みに、これからも精進していく所存です」とメッセージを寄せた。高倉と20作目のタッグとなった盟友・降旗康男監督が代理で賞を受け取り「私たちの目標は、次の作品を作ること。『鉄は熱いうちに打て』といいますが、とにかく早く撮った方がいいと思っています。ぜひ面白い企画で、健さんを誘い出してくれれば、友人としてうれしい」と呼びかけた。高倉が報知映画賞の主演男優賞を受賞するのは第2回(1977年)以来で、当時は「八甲田山」「幸福の黄色いハンカチ」が対象となった。
「第37回報知映画賞」
▼作品賞・邦画部門:「鍵泥棒のメソッド」(内田けんじ監督)
▼作品賞・海外部門:「アルゴ」(ベン・アフレック監督)
▼主演男優賞:高倉健(「あなたへ」)
▼主演女優賞:吉永小百合(「北のカナリアたち」)
▼助演男優賞:森山未來(「ALWAYS 三丁目の夕日’64」「北のカナリアたち」)
▼助演女優賞:安藤サクラ(「愛と誠」「その夜の侍」)
▼監督賞:吉田大八監督(「桐島、部活やめるってよ」)
▼新人賞:満島真之介(「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」)
▼新人賞:能年玲奈(「カラスの親指」)
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「北のカナリアたち」に競り勝ち、作品賞を受賞したのは、内田けんじ監督の「鍵泥棒のメソッド」。この日は同作に出演した堺雅人、広末涼子、香川照之が祝福に駆けつけ「終始ワハハと笑いながら、楽しく平和に撮影した」(堺)、「銭湯で素っ裸のまま、すっ転ぶたった1秒のシーンを丸1日かけて撮影したのが昨日のよう」(香川)。内田監督も「とにかくこの映画はキャストが良かった。こんなに笑っていていいのかと思う現場だった」とキャスト陣への感謝とともに、抱腹絶倒の撮影を振り返った。
また、“監督業復帰”を発表した名キャメラマン・木村大作氏は、「北のカナリアたち」で仕事をともにした森山に花束を贈呈し「森山君は2作品が対象になっているが、実際はどっちで(賞を)取ったんですか! これだから日本の映画賞は困ったもの。来年からぜひ改めてもらいたい」とバッサリ。さらに「報知映画賞は『劔岳 点の記』で賞が取れなかったんだよ。他の賞は特別賞とかいって、何かしらくれたのに。だから報知映画賞にだけは行かないって決めていたんだけど、まあ森山君もよく頑張ったからな。『北のカナリアたち』、まだ上映しているから、見に行けよ!」と相変わらずの“大作節”で表彰式を大いに盛り上げた。
約6年ぶりの出演作「あなたへ」で主演男優賞を受賞した高倉健は、スケジュールの都合で表彰式には欠席し「今回の受賞を励みに、これからも精進していく所存です」とメッセージを寄せた。高倉と20作目のタッグとなった盟友・降旗康男監督が代理で賞を受け取り「私たちの目標は、次の作品を作ること。『鉄は熱いうちに打て』といいますが、とにかく早く撮った方がいいと思っています。ぜひ面白い企画で、健さんを誘い出してくれれば、友人としてうれしい」と呼びかけた。高倉が報知映画賞の主演男優賞を受賞するのは第2回(1977年)以来で、当時は「八甲田山」「幸福の黄色いハンカチ」が対象となった。
「第37回報知映画賞」
▼作品賞・邦画部門:「鍵泥棒のメソッド」(内田けんじ監督)
▼作品賞・海外部門:「アルゴ」(ベン・アフレック監督)
▼主演男優賞:高倉健(「あなたへ」)
▼主演女優賞:吉永小百合(「北のカナリアたち」)
▼助演男優賞:森山未來(「ALWAYS 三丁目の夕日’64」「北のカナリアたち」)
▼助演女優賞:安藤サクラ(「愛と誠」「その夜の侍」)
▼監督賞:吉田大八監督(「桐島、部活やめるってよ」)
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▼新人賞:能年玲奈(「カラスの親指」)
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