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『人生の特等席』ロバート・ロレンツ監督インタビュー 「俳優クリント・イーストウッドを輝かす演出や編集をした」

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クリント・イーストウッドが、キャリア最後の旅に出る老スカウトマンを好演中の『人生の特等席』のメガホンを握ったロバート・ロレンツ監督が、“師匠”イーストウッドを演出するにあたって、強く意識したことを明かすとともに、父と娘の絆を描く本作にイーストウッドとロレンツ監督の関係をオーバーラップしているかのような描写について真相を語った。

長年メジャーリーグ最高のスカウトマンだったが、老齢で引退が近づいている主人公のガス・ロベル(イーストウッド)。仕事人間だったガスと疎遠だった、一人娘のミッキー(エイミー・アダムス)は彼の窮状を見かね、父親の“目”となってキャリア最後の旅をアシストするという感動ドラマ。『グラン・トリノ』(08)で“俳優引退宣言”をしたイーストウッドが、唯一“弟子”と認めたロレンツ監督のために一肌脱いだ格好となった作品だ。「クリントは82歳とは思えないほど健康ですが、視力や老齢が原因の諸問題を抱えるガスというキャラクターを嫌がることなく、とてもリアルに演じてくれました」と感謝の気持ちを表したロレンツ監督。助監督を務めた『マディソン郡の橋』(95)以来、イーストウッドと長年仕事をしたロレンツ監督は「俳優クリント・イーストウッドを輝かす演出方法があると考えていた」そうで、「今回の作品ではクリントの最高の演技を観てほしくて、演出や編集作業に臨みました」と“師匠”の想いに、自分だけが知り得る方法で応えたことを明かす。

イーストウッド監督作ではないが、それと同様の評価で日本でも好評を博している本作。ガスとミッキーの父娘のドラマを観ていると、イーストウッドとロレンツ監督の関係がオーバーラップしているように感じる。「そう読み取る人が少なくないですが、まったく意識していなかったです(笑)」とか。「ただ、クリントには俳優や監督として長年の経験で培ったモノがあって、ガス自身も時代の波に襲われながらも長年の経験があるからこそ、スカウトマンとして価値ある存在なわけです」とイーストウッドとガスの共通点を指摘するロレンツ監督。「その意味で本作には、古い方法と新しい方法のバランスをどう取るかというテーマもあります。自分自身クリントの伝統的な映画製作のスタイルと、自分のそれとのバランスを考える必要がありました。その過程にはクリントとの意見の相違もありましたが(笑)、アドバイスを受け入れながらも自分のスタイルはいつも意識していましたね」。

映画『人生の特等席』は、全国公開中

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