映画「ハリー・ポッター」シリーズで10年間主人公のハリー・ポッター役を務めたダニエル・ラドクリフ(23)。同作で世界的なスーパーアイドルとなった彼が、シリーズ終了後、大人の俳優として最初の主演作に選んだのが、イギリスの古典的ゴシックホラーを映画化した「ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館」だ。12月1日からの日本公開を前に、多忙を極めるラドクリフに電話インタビューを行った。
「ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館」ダニエル・ラドクリフ フォトギャラリー
「ハリー・ポッター」シリーズを卒業し、心境的にも大きな変化を感じたというラドクリフ。そのことについて、彼はこう胸中を明かす。
「18~25歳くらいって言うのは人間的な成長も含め、大きな過渡期になる年頃だと思うんだ。僕にとってもここ数年はまさに変化の時、といった感じだったよ。この1年の仕事を振り返ってみても、『ハリー・ポッター』シリーズの完結はもちろんのこと、ブロードウェイでミュージカル舞台に挑戦したのは、今後の役者としての方向性を示すと同時に、人々に今までとは違う側面を見せる機会になったという意味で、かなり大きなターニングポイントだったね。役者としての自信も湧いてくるしね」。
魔法使いのハリー少年から一転、本作では妻を亡くし男手ひとつで一人息子を育てるシングルファザーという設定だが、役作りについてもいろいろとこだわったようだ。
「一番気をつけたのは、やはり何と言っても父親と息子の関係をリアルに見せる、ってこと。キャラクターの信ぴょう性という点で、そこが要になってくるからね。僕が演じるアーサーと息子ジョセフの親子愛がきちんと伝わらなければ、観客もキャラクターに共感して物語に感情移入することなど出来なくなってしまう。その点に関しては、実生活での名付け子が息子役に決まってラッキーだったよ。まったく見ず知らずの子役相手に、まるで本物の親子のような打ち解けた雰囲気を作り出すのはすごく難しいけれど、ミーシャ(ジョセフ役)のおかげで自然に演じることが出来たからね」。
「それからこの映画でもうひとつ大変だったのは、一人芝居が多かったってことだ。僕が一人きりで屋敷内をうろついているだけの、セリフもまったくないシーンが大部分を占めていたから、そこはかなり気を配ったよ。脚本を読みながら、演じ甲斐のあるすばらしいシーンだとワクワクしていたんだけど、脚本に描かれたスリルや緊張感を、そっくりそのままスクリーンに映し出せるか心配だったんだ。でも(監督の)ジェームズ・ワトキンスの見事な演出のおかげで、緊迫感あふれるすばらしいシークエンスに仕上がったし、とても満足しているよ」。
ちなみに、実はホラーは大の苦手だというラドクリフ。ワトキンス監督はホラー映画に精通しており、本作もジャパニーズホラーに影響を受けたそうだが、監督にいくつか勧められたジャパニーズホラーも、ラドクリフは全く観ていないそう。
撮影時の様子を聞いてみると、映画は背筋も凍るゴシックホラーだが、撮影現場はとても楽しい雰囲気だったそうだ。
「監督のジェームズと撮影監督のティム・モーリス=ジョーンズをはじめ、すばらしいスタッフが揃っていたし、その2人と共に現場の中心となる助監督が、『ハリー・ポッター』シリーズで一緒に仕事をしたことのある気心知れたドミニク・フィッシュだったから、リラックスして演じることが出来た。3ヵ月におよぶ長い撮影だったけれど、終始和やかなムードで本当に楽しかったよ」。
最後に、今後役者としてどのようなチャレンジをしていきたいか聞いてみた。
「具体的に“こういった役”と言ったものはないけれど、色々な役柄に挑戦して行きたいと思っているよ。今撮り始めた新作で演じるのも、頭から角が生えてきて悪魔に変身する男という、かなりダークな今までにはなかった役柄だし、これからもそういった挑戦しがいのある、興味深いキャラクターを模索していきたいね」。
「ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館」は12月1日(土)より新宿ピカデリー他全国ロードショー
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「18~25歳くらいって言うのは人間的な成長も含め、大きな過渡期になる年頃だと思うんだ。僕にとってもここ数年はまさに変化の時、といった感じだったよ。この1年の仕事を振り返ってみても、『ハリー・ポッター』シリーズの完結はもちろんのこと、ブロードウェイでミュージカル舞台に挑戦したのは、今後の役者としての方向性を示すと同時に、人々に今までとは違う側面を見せる機会になったという意味で、かなり大きなターニングポイントだったね。役者としての自信も湧いてくるしね」。
魔法使いのハリー少年から一転、本作では妻を亡くし男手ひとつで一人息子を育てるシングルファザーという設定だが、役作りについてもいろいろとこだわったようだ。
「一番気をつけたのは、やはり何と言っても父親と息子の関係をリアルに見せる、ってこと。キャラクターの信ぴょう性という点で、そこが要になってくるからね。僕が演じるアーサーと息子ジョセフの親子愛がきちんと伝わらなければ、観客もキャラクターに共感して物語に感情移入することなど出来なくなってしまう。その点に関しては、実生活での名付け子が息子役に決まってラッキーだったよ。まったく見ず知らずの子役相手に、まるで本物の親子のような打ち解けた雰囲気を作り出すのはすごく難しいけれど、ミーシャ(ジョセフ役)のおかげで自然に演じることが出来たからね」。
「それからこの映画でもうひとつ大変だったのは、一人芝居が多かったってことだ。僕が一人きりで屋敷内をうろついているだけの、セリフもまったくないシーンが大部分を占めていたから、そこはかなり気を配ったよ。脚本を読みながら、演じ甲斐のあるすばらしいシーンだとワクワクしていたんだけど、脚本に描かれたスリルや緊張感を、そっくりそのままスクリーンに映し出せるか心配だったんだ。でも(監督の)ジェームズ・ワトキンスの見事な演出のおかげで、緊迫感あふれるすばらしいシークエンスに仕上がったし、とても満足しているよ」。
ちなみに、実はホラーは大の苦手だというラドクリフ。ワトキンス監督はホラー映画に精通しており、本作もジャパニーズホラーに影響を受けたそうだが、監督にいくつか勧められたジャパニーズホラーも、ラドクリフは全く観ていないそう。
撮影時の様子を聞いてみると、映画は背筋も凍るゴシックホラーだが、撮影現場はとても楽しい雰囲気だったそうだ。
「監督のジェームズと撮影監督のティム・モーリス=ジョーンズをはじめ、すばらしいスタッフが揃っていたし、その2人と共に現場の中心となる助監督が、『ハリー・ポッター』シリーズで一緒に仕事をしたことのある気心知れたドミニク・フィッシュだったから、リラックスして演じることが出来た。3ヵ月におよぶ長い撮影だったけれど、終始和やかなムードで本当に楽しかったよ」。
最後に、今後役者としてどのようなチャレンジをしていきたいか聞いてみた。
「具体的に“こういった役”と言ったものはないけれど、色々な役柄に挑戦して行きたいと思っているよ。今撮り始めた新作で演じるのも、頭から角が生えてきて悪魔に変身する男という、かなりダークな今までにはなかった役柄だし、これからもそういった挑戦しがいのある、興味深いキャラクターを模索していきたいね」。
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