92回目にして、初の試みだ。11月8日、天皇杯ベスト16抽選会が行われた。大仁邦彌日本サッカー協会会長は「抽選会という新たな試みですが、これによって天皇杯に関心を持ってくださる方が増え、ひとりでも多くのファンがスタジアムに足を運んでくれることを願っています」と抱負を語った。
ドロワーは木村和司をはじめ、長谷川健太、名良橋晃、福西崇史と天皇杯で幾多のドラマ、名勝負を演じた錚々たるメンバー。ドロワーたちは天皇杯の思い出を口々に語った。天皇杯で6度の優勝を果たした木村は、一番印象に残っているのは第63回大会だと言う。「ヤンマーと対戦した第63回大会。釜本(邦茂)さんがプレイイングマネージャーをされていて、後半に交代出場した時、これは勝ったなと思った」と笑わせた。名良橋は「3度の優勝よりも準優勝に終わった時の方が印象に残っている」と振り返った。福西は83回大会の決勝はケガで出場は叶わず。「大晦日の夜、サッカーのためにホテルに泊まって、日本一になることを願って寝たんですが……」と笑いを誘った。長谷川は78回大会を強烈に覚えていた。相手はチームの消滅が決まっている横浜フリューゲルス、清水エスパルスは前半を1-0でリードするも、「後半は国立競技場全体がフリューゲルスを応援し、すごい逆風だった」。結果は1-2で準優勝に終わった。
抽選の結果、新たなドラマを刻むカードが決定。鹿島アントラーズ×ジュビロ磐田、浦和レッズ×横浜F・マリノスなど、黄金カードが決まる中、特に注目されたのが4回戦に勝ち残ったアマチュア2チームだ。福島ユナイテッドFCはジェフ千葉に挑み、横河武蔵野FCは柏レイソルに立ち向かう。大仁会長は「東北リーグの福島ユナイテッドFC、JFL所属の横河武蔵野FCは、天皇杯ならではのジャイアントキリング(番狂わせ)を起こしたチーム。今後も台風の目となって、天皇杯の歴史に名前を刻んでほしい」と2チームへの期待を語った。木村も「ジャイアントキリングはサッカーの面白さ、天皇杯の醍醐味」と言えば、名良橋は「格上のチームの方がやり辛い」と解説した。
チャレンジが続く2チームの関係者は意気込み十分。「相手はどこでも関係なくチャレンジしていくだけ」(横河武蔵野FC・依田博樹監督)、「柏には強いイメージしかないが、粘り強い戦いをしたい」(金守貴紀主将)、「絶対に諦めない気持ちでやっている」(福島ユナイテッドFC・鈴木勇人社長)。福島は除染のため、ホームグラウンドを使用できない状況にある。選手たちは働きながら、米沢(山形)、白石(宮城)、会津若松(宮城)へ練習に出向く。往復の移動時間が練習時間を上回るのはざらという悪条件だが、鈴木社長は「タフな状況にはもう慣れている」とコメント。
4回戦のその他のカードはガンバ大阪×FC町田ゼルビア、セレッソ大阪×清水エスパルス、名古屋グランパス×ロアッソ熊本、大宮アルディージャ×川崎フロンターレ、キックオフは12月15日(土)。決勝は2013年1月1日(火)・国立競技場で開催される。チケットの一般発売は11月24日(土)より。
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4回戦のその他のカードはガンバ大阪×FC町田ゼルビア、セレッソ大阪×清水エスパルス、名古屋グランパス×ロアッソ熊本、大宮アルディージャ×川崎フロンターレ、キックオフは12月15日(土)。決勝は2013年1月1日(火)・国立競技場で開催される。チケットの一般発売は11月24日(土)より。
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