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アドテック落ちの奇才が集結!「アホテック」が放つビッグアイデアとTHEモバイル革命

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去る10月30日・31日に開催された、アドテック東京。“全世界8都市で開催される世界最大級のデジタルマーケティングイベント”(公式サイトより抜粋)ということで、今年も国内外のIT系企業がブースを連ね、場内は大盛況。公式カンファレンスでは、いま関心を集める12のテーマについて、熱いディスカッションが繰り広げられました。

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そんな中、アドテック東京の公式カンファレンスに正式招待されなかったクリエイターたちが、「アホテック東京」なるイベントを開催する、という情報をキャッチ。

さっそくブースに行ってみると、すでにステージ上には全長3mくらいある白塗りの男性がスタンバイ。その脇には黒マジックで「かわだ」「しもだ」などと書かれたダンボール箱が設置されています。およそアドテック東京の会場とは思えない状況に若干の不安をおぼえつつ、開演です。

まず司会の株式会社ゼノメディアブレンド社長・池辺政人さんの紹介で、白塗りの巨大な男性が「アホテック様」という存在であることが発表されました。(※実際は本イベントのモデレーターである株式会社人間・花岡洋一さんです。基本しゃべりませんが、たまに司会者に耳打ちしたりします。巨大な理由は謎です)

今回登壇するのはこちらの方々。みなさん今年の公式カンファレンスには呼ばれていません。

AR三兄弟 長男・川田十夢さん/テーマ<インスピレーションリーダーシップとは。>

株式会社バーグハンバーグバーグ・シモダテツヤさん/テーマ<ビッグアイデアとは。>

株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシー・佐藤詳悟さん、バイバイワールド・高橋征資さん/テーマ<THEモバイル革命>

株式会社人間・山根淳さん/テーマ<SoLoMoマーケティングとは。>



いま押さえておきたいホットワードが満載! 期待が高まる中、いよいよイベント開始です。ん? ステージ右端に若干汚れた身なりの男性が……?

彼は本イベントのシークレットゲスト、“アホなのに広告賞を取る男”(公式HPより)、株式会社PARTYの清水幹太さんです。昨年・一昨年と公式カンファレンスに招待されており、今年もPARTYの他メンバーは招待されているにも関わらず、公式カンファレンスに呼ばれなかった清水さん。

曰く「PARTYのメンバー5人の中で、1・髪がない、2・ツイッターのフォロワー数が少ない、3・googleの検索ワードがひとりだけ4ケタと検索ヒット数が細かい、だからなのか呼ばれませんでした」とのこと。デリケートな話題なので、とりあえず先に進みましょう。

AR三兄弟 長男・川田十夢さん/テーマ<インスピレーションリーダーシップとは。>

まずはAR技術を駆使しさまざまなコンテンツを生み出しているAR三兄弟 長男・川田十夢さんによる<インスピレーションリーダーシップとは。>。川田さんも去年は公式カンファレンスに出演していたそうで、「完全に都落ちです」とこぼしつつ「インスピレーションリーダーシップとは、簡単に言うと僕のことです!」と断言。その事例を発表していきます。

<名刺からビーム>
アドテックのような場での必須イベントと言えば、名刺交換。そこで川田さんならこんな名刺を配るのだそう。AR技術を駆使し、名刺からビームがビャービャー出まくり。名刺どうしを近づけるとビームが交差しクラッシュ!

<目からビーム>
名刺からビームを出してもしょうがないじゃないか! と言う人には、目からビーム出しちゃいます。インスピレーションリーダーシップである川田さんレベルになると、諭吉さんからも出ます。

<カンジブルコンピューティング>「朝」と「娘」と書かれたカードをかざすとモーニング娘。のPVが流れたり、「馬」と「角」でユニコーンの『大迷惑』が流れたり。最初はこの作品が権利関係で問題となり事務所に呼び出しを食らうも、和解。最終的にはCM制作したりアルバムにAR技術で参加したりしたそうです。

この他にも、ノート上のハトが飛び立ったり、目の前にオーケストラを出現させたりと、AR技術による数々の実績を踏まえ、川田さんの結論はこちら→「僕がインスピレーションリーダーシップでしょ?」。……な、なるほどぉ。

株式会社バーグハンバーグバーグ・シモダテツヤさん/テーマ<ビッグアイデアとは。>

続いては株式会社バーグハンバーグバーグ・シモダテツヤさんが登場。3つ星レストランのインド人シェフを招いてアドバイスを聞き、それを完全に無視して作ったカレー「インド人完全無視カレー」を販売したり、雑誌『ウレぴあ』でも連載中。さらにWEBウレぴあ総研でも連載開始したので、こちらもよろしくです(宣伝)[ http://ure.pia.co.jp/category/bhb-atama ]。

テーマが<ビッグアイデアとは。>ということで、まず「ビッグアイデアとは先生の使っていた分度器」と定義。曰く「シンプルでおっきければいい」。ということでビッグアイデアの実用例を発表していきます。

卒業アルバムによくある集合写真。プールでの生徒・先生の集合写真。こちらにビッグアイデアを適応すると、先生が巨大化。それにより、「威厳アップ、生徒が溺れた時救出の可能性アップ、子どもたちも大喜びという効果がある」と力説。さらに160cmの孫正義氏と175cmの孫正義氏では、同じことを言っても身長が大きいほうがビッグアイデアであると持論を展開していきます。

トレンチコートの男性2名が宇宙人らしき物体を連れ歩いている、有名な「ロズウェル事件」の写真。一見とても小さな宇宙人に見えますが、実は両側の男性の身長が4mあると仮定すると、見え方は大きく変わってきます。つまり「ビッグアイデアによってイメージを転換させる」ことができるのだとか。

カッコいいホストの写真。そこに「ガ」がつく某ファミレスチェーン店のロゴや、「王」のつく某バイク買取専門店のロゴをつけただけで、なんともビミョーな雰囲気に変貌。さらにスーツ姿の初老男性のポートレイトに「L」のつくオサレな自然派せっけんブランドのロゴを加えると、言語化不可能な感情が沸き上がってきます。これがビッグアイデアのイメージ転換力なのか……混乱する中、いよいよ結論の発表です。ビッグアイデアとは?


「わからなかった」。シモダさん曰く「孫さんを出したあたりで急に不安になってきまして、ホストで完全にわからなくなりました。これが僕のプレゼンです!」と、急激に下降していくビッグアイデアに対する理解度グラフを示しながら結論づけました……。

株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシー・佐藤詳悟さん、バイバイワールド・高橋征資さん/テーマ<THEモバイル革命>

続いてのテーマは<THEモバイル革命>。株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシーの佐藤詳悟さんは、ナイナイやロンブーのマネージャーを経て、現在はデジタルコンテンツなどを制作する部署に所属し、パパ芸人をフィーチャーした「PaPaPARK!」などを手がけています。そんな佐藤さんが最近タッグを組んでいるのが、機械技術デジタルを掛けあわせた作品を発表しているバイバイワールド・高橋征資さん。まずは作品の実演です。

こちらの「もんぽ」という気持ち悪い物体は、しっぽのような部分を引っ張ると「んもぉおおおぁあああああああ」とこの世のものとは思えない声を出すという、キモおもしろい一品。持ち運びできるということで、観客も試してみてました。かなり生々しいですが、音声はすべてデジタル制御されているとのこと。

今回のテーマ<THEモバイル革命>のプレゼンへ。まずは<THE>という言葉の保つ役割を確認。ザ・ビートルズ、なるほど・ザ・ワールド、ザ・コンビニ、座・和民……などなど、曰く「“THE”は、日常を少し面白くするスパイスなんです」。

ああ~、そういえば100均のダイソーの売り場にも必ず「ザ」が付いてますが、あれってスパイスだったんですね。ということで<THEモバイル革命>とは、普段使っているモバイルにおもしろみあるスパイスを加えよう、という試みとのこと。

今回は高橋さんの作品である、ウェブサイト上でボタンを押すと遠隔操作でマシンが拍手をする拍手マシーン「音手(おんず)」に加え、同じ原理を使って鼻でンフッと笑う新作「鼻笑(びしょう)」を、専用サイトから観客の手で動かす試みを実演します。

拍手マシーン「音手」は佐藤さんのオフィスのデスク上に設置され、ユーストリームで中継された佐藤さんのデスク上では、観客のクリックによってマシンが激しく動作。まわりでは普通に仕事をしているフロアに「パン!パン!」という拍手と「プシュー」という鼻息が響き渡ります。けっこうすごい音ですが大丈夫でしょうか。「これが、THEモバイル革命です!」という力強い宣言でプレゼンは終了。あれがTHEモバイル革命だったのか……。

株式会社人間・山根淳さん/テーマ<SoLoMoマーケティングとは。>

ラストは株式会社人間・山根淳さんによる<SoLoMoマーケティングとは。>。人間は、山根さんとアホテック様こと花岡洋一さんが設立した関西発の企業。鼻毛が出ている人に自分の代理でメールを送ってくれる「鼻毛通知代理サービス・チョロリ」や、“ス”の形をしたイス「スイス」などで知られています。

さらには芸人・ケンドーコバヤシさんの監修で「PCでエロ動画を見るとき、誰かに見られていたい。特におばあちゃんとか妹とか、見られたくない人に見られるのが快感!」というケンコバさんのちょっとアレな願望を具現化した「ケンドーコバヤシ監修iPhoneアプリ・見てる女やさかい。」が近日発売予定。画面上の女の子「ユイちゃん」が音に反応してあいづちをうってくれたり、コバヤシ姓限定で名前を呼んでくれる機能など、いろんな意味で充実したアプリになりそうです。

さて本題の<SoLoMoマーケティングとは。>。一般的にSo=Social、Lo=Local、Mo=mobileと言われていますが、山根さん曰く「SoLoMoマーケティングとは、So=Social、Lo=Local、Mo=Motherなんです」と断言。もともと地域性の高いソーシャルを持つ人種であるお母さんを中心としたマーケティングを行うことにより、より広く地域に密着したプロモーションを行う手法とのこと(スライドより引用)。

しかしそもそもお母さんってソーシャルとか知ってるの? ということで、山根さんのお母さん・山根由美さん(62)に緊急インタビューを実施。ネット関連の最新ワードをお母さんはどれだけ知っているのでしょうか?

山「ソーシャルって知ってる?」
母「知らん」
山「知らんか……GPSって知ってる?」
母「ケータイかなあ? サイト?」
山「アプリってわかる?」
母「アプリは知ってるわ、ケータイやろ?」
山「ユニクロックってわかる?」
母「知ってる、買いに行ってる」

山「ツイッターは知ってる?」
母「知ってる、つぶやくんやろ」
山「会社名やねんけど、バーグハンバーグバーグって会社があんねんけど、どう思う?」
母「いや~、マクドみたいなんかな?」
山「じゃあ最後に、SoLoMoマーケティングって知ってる?」
母「知らん」
山「大体わかったわ、ありがとう。いま東京来てて、また明日帰ります」
母「あ、あんた、バナナとか出しっぱなし!」

というわけで結論→「SoLoMoマーケティングなんて存在しない(山根家には)」。付け加えることはありません。説得力ありすぎな検証だったと言えるでしょう。

ここからは第2部のトークセッション。まず最初のお題は「今回なぜ公式カンファレンスに呼ばれなかったのか?」。それぞれの回答を見ていきましょう。

今年公式カンファレンスに呼ばれなかった理由とは?

川田「いや……知らないですよね。そもそも僕は公式カンファレンスだって言われて出演をOKしたんですよ。それで来てみたらこういうことになってるし、会場ついたら白塗してるし……。でも今日みなさんそれぞれの話が聞けたので、これはもう公式でいいんじゃないかと思いますけど……どうですか?」

シモダ「僕も最初だまされて、公式の方に出れると思ってOKしたんですけど。でも今回プレゼンをやって見て思ったのは、公式のほうでやると多分ソフトバンクの方いっぱいいそうで、仕事に影響がありそうな気もするんで、こういう地下のほうが自分には向いてるのかなって気はしましたね」

佐藤「僕はそもそもアドテックってイベントを職業柄わかってなかったので、そもそもこの大きいイベント自体がアホテックだと思ってました。なので、なぜ出ることができなかったのかというか、出てますっていう感覚です」

高橋「僕も佐藤さんから来てくださいっていう話があって……アドテックはそもそも知らないです。ちょっと今日勉強して帰りたいと思います」

佐藤「でもさっき川田さんの話を聞いてて、やっぱ公式には出れないのかなって思いました(笑)」

山根「まあ今回このアホテック自体を株式会社人間がモデレートしてるんですけど、確かに一回公式になりそうかな?って瞬間はあったんですけど、ヒューンって落ちちゃってこの場所にいるんですけど。でも僕は来年もやる気でいますよ、アホテックを。さっきもメインのステージを“今度は誰がここに落ちて来んねやろ”って目で見てました」

清水「えーっと僕の場合、アドテックの事務局にナカムラさんっていう非常にきれいな女性がいらっしゃって、その方がいつも歯を矯正してらっしゃるんですね。それで“あの矯正具がエロい、あの矯正具がエロい”ってずーっと周りに言ってたからじゃないですかね」

…………では次のお題、「来年、公式カンファレンスに出るにはどうすれば良いのか?」。

来年、公式カンファレンスに出るにはどうすれば良いのか?

川田「うーんどうしようかなあ……具体的な企業名とか出しましょうか?」

シモダ「うーん僕も一回も見たことないし、それよりさっきから指から血が出てて、それどころじゃないんですけど……でも多分いちどここに出ちゃうと、もう二度と上に登ることはできないんじゃないですかね。ここ来る前からそんな気はすごいしてて、それで今PARTYのすごい人(=清水さん)見て、もうダメやなと思いましたけど」

清水「あ、でもうまいこと横文字とかを駆使してなんか言ってれば、ぜんぜん大丈夫だと思いますよ」

シモダ「そうですよね。だってここにいらっしゃるお客さんみんな、僕らのことスーパーグッドあたまいいと思ってる感じですよね」

清水「だからうまいこと言ってれば大丈夫。横文字です」

佐藤「そもそも公式とかって誰がどう決めるんですか?」

池辺「くじ引きだったかと……」

佐藤「え、くじ引きなんですか!? じゃあくじを当てればいいんじゃないですか(笑)。あと著名人、芸人とか連れてきたらいいんじゃないですか」

ツッコミはじめるとキリがないので、どんどんいきましょう。ここからは会場のお客さんとの質疑応答です。まずはこちらの質問から。「来年のアホテックのキーワードは?」。

シモダ「基本モデレーターさんが決めるんでしょうけど、無とか、虚無とか、そういう感じじゃないですかね」

川田「僕、風船だと思いますね」

(佐藤さん、高橋さん、山根さんとマイクをスルーして清水さんへパス)

清水「……生きる。という言葉に収斂してくんじゃないかなあと、私は見てますけどね」

来年のアホテック出演を狙ってる人はチェック必須ですね。最後は直球の質問。「面白いコンテンツを作り続けるためには、どうしたらできるようになるのか? これ面白いのかなあ……と不安になったときは、どのように改善していくのか?」。これは気になります。

面白いコンテンツを作り続けるために、なにをしているか?

清水「マジレスすると、 嫁に「これ面白い?」って聞いて、「面白くない」って言われたら変えたりしてます。最近嫁も広告業界の言葉をおぼえ始めてて、「うーんこの企画インサイトがないよ~」とか言うんですよ、看護師なのに。やってらんないですね。困ったもんです」

山根「そうですね、これマジメに答えていいんでしたっけ(笑)? アイデアを捨てないことですね。とにかく全部アイデアを残しといて、あとあと意外と面白いもんがあったりするんで、いま面白くないと思っても、ずっと捨てない信じる心を持ってることだ必要やと思います。……いやマジで」

高橋「そうですね……思い込み、ですね。とにかく思い込むこと。「これがいいんだ」、と。ひとりで……。ずっとひとりでやることです」

佐藤「僕はわりといろんな人に聞くようにはしてますね。……すみませんマジメで」

川田「面白いことはいろんな人が考えるんですけど、僕しか考えないことをずっと考えます。面白いこととユニークであることが重なるところを、ずっと探して考え続けることだと思います」

シモダ「僕の場合、会社のメンバーとアイデアを出すときって、いつも大喜利で出すようにしてるんですね。どうしようもない、絶対通るはずのないアイデアでも、そっから膨らんでいって通用するものにふくらんでいくことも多くて。だから、ずっと人としゃべってることかなあって思いますね。ちょっと僕もマジメになっちゃいましたけど」

清水「……あの、今からすげえいいこと言いますけど。今日ここに集まってらっしゃる方って、実際に作って出力できる方々だと思うんですね。面白いことだけだったらけっこうみんな思いつくので、いちばん重要なのは作れることなんじゃないかと思ったりします。……すっげえ言いこと言った」

川田「ちょっと僕の言ったことに似てないですか(笑)?」

清水「まあ横文字使ったから……使ってないけど」

最後の質問に「マジメですいません」を連発するみなさん(笑)。質問者さんグッジョブでした!
そんな感じで大充実の1時間だった「アホテック」。最後に取材のアホテック様よりお別れの言葉です。

アホテック様「ライネンモアルトイイネェ!」

……いやほんと、来年の開催も期待しています!



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