今年2月に京都大学の研究グループが『トマトにはメタボリックシンドロームを予防する効果がある』と発表しました。その影響か、トマトジュースの売り上げが大幅に伸びているそうです。そこで今回は、日本で最初にトマトジュースを発売したカゴメ株式会社の広報グループ・仲村さんに、トマトジュースの売り上げやその影響など、様々なお話を伺ってきました。
■とにかくトマトジュースは売れている
――京都大学の研究グループが『トマトはメタボ改善に効果がある』と発表して以降、トマトジュースの売り上げが非常に好調とのことですが、どれくらい売れているのでしょうか?
メディアの情報などで多くの人々に注目され、一気にトマトジュースが品切れになりました。一番売れ行きが多かった時期は3倍の売れ行きで、もう供給が追いつかないほどでしたね。
――3倍!? そんなにですか!
それが2月のことでして、これが今回のトマトジュースが大きく売れていることのきっかけだと言えますね。こういったメディアの影響で注目された食品が品切れになる、というのは業界的によくある話でして、例えば納豆とかバナナ、あとは寒天などもありましたね。
――確かに納豆やバナナが品薄になった時期がありましたね。
そうなんですね。ただ、今回のトマトジュースはこれまでのブームと少し違うと我々は捉えていまして、先ほど話したとおり、2月は3倍の売り上げだったのですが、年度を越えて7月になった今でもずっと2倍の売れ行きを維持しているんですね。
こういう安定して売れ続けるケースはなかなかないんです。
――その理由というのは何なのでしょうか?
きっかけとなったのはもちろん2月なんですが、その後、今度は5月に弊社の研究で「トマトにはアルコールの代謝の促進の効果がある」という発表をしまして、これも注目が集まりました。さらに7月には弊社の別の研究で「トマトには運動の疲労軽減に効果がある」という発表をしましたが、これもまた話題になりました。
――なるほど。定期的にトマトの有益な効果の発表があったんですね。
そうなんです。こういう風に、間断なく情報が出たことも売れ行きに多かれ少なかれ影響していると思いますね。
――それだけ健康志向の消費者が増えてきているということなのでしょうね。
■トマトジュース以外のトマト商品も売れている
――トマトジュースの売り上げは好調な訳ですが、カゴメさんで取り扱っている他のトマト商品、例えばトマトケチャップやホールトマトなどはどうなんでしょうか?
トマト関連の商品の売れ行きが、全部が全部上がっているという訳ではないのですが、弊社で取り扱っている商品では生鮮のトマトの売れ行きが好調ですね。
――生のトマト自体の売れ行きも上がっているんですね。
そうなんです。あとは素材に近いカットトマトやホールトマトなどの売り上げに影響が出てると言えますね。
――同じ健康志向ということでは、カゴメさんの野菜ジュースなどの売れ行きは上がっているのでしょうか?
野菜ジュースの中では、やはりトマトが入ってる商品については多少ながら影響は出ていますね。
――ジュースもそうですけど、気軽にトマトが摂取できるのは消費者としてもうれしいですよね。
世界全体で見れば、日本人は全然トマトを消費していませんからね。日本人は年間10キロほどですが、世界平均だと20キロ、最も多く消費しているヨーロッパや中近東だと年間100キロ程度も消費しますから。
――日本の10キロというのも、数字で見ると多いように感じますけど、年間100キロというのは圧巻ですね。
摂取方法の違いというか、料理の仕方が大きく違いますからね。日本では、サラダなどで食べる生食がほとんどですが、消費量の多い地域は、日本で言うところの「醤油」や「ミソ」といった調味料のような日常使いの摂取方法なので、これくらいの数字になるんです。
――トマトの調理方法の違いだけでそこまで差が生まれるんですね。日本も今回のブームがきっかけで消費量が増えるかもしれませんね。
■カゴメのトマトジュースの美味しさの秘密
――そういえば市販のトマトをミキサーにかけてトマトジュースを作ったことがあるのですが、カゴメさんのトマトジュースのような濃い赤色にはなりませんでした。
そうですね、市販のトマトを使用してもあの色味にはならないでしょう。カゴメのトマトジュースはトマトジュースのためだけに厳選した品種を使用して作られているので、一般に流通しているトマトではあの濃い色は出ませんね。
――トマトジュースのためだけに選ばれたトマトで作られているのですね!?
そうなんです。トマトジュース専用のトマトで、ジュースにした時に一番美味しいトマトとして開発したものなんです。カゴメは7,500種類のトマトを持っているんですが、その中から厳選に厳選を重ねた品種から作られているので色だけでなく味も再現するのは難しいと思います。
我々のトマトジュースにかける思いは並々ならぬものがありますからね!
――そこまで厳選したトマトを使って、丁寧に作られたトマトジュースが美味しくない訳ないですよね!
健康にいいだけでなく、生産者の大きな愛情や熱意も込められているカゴメのトマトジュース。売り上げ増が長く続いている秘密というのも、そういった商品の「確かな品質」が消費者にも伝わっているからなのでしょうね。
(貫井康徳@dcp)
【関連リンク】
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■とにかくトマトジュースは売れている
――京都大学の研究グループが『トマトはメタボ改善に効果がある』と発表して以降、トマトジュースの売り上げが非常に好調とのことですが、どれくらい売れているのでしょうか?
メディアの情報などで多くの人々に注目され、一気にトマトジュースが品切れになりました。一番売れ行きが多かった時期は3倍の売れ行きで、もう供給が追いつかないほどでしたね。
――3倍!? そんなにですか!
それが2月のことでして、これが今回のトマトジュースが大きく売れていることのきっかけだと言えますね。こういったメディアの影響で注目された食品が品切れになる、というのは業界的によくある話でして、例えば納豆とかバナナ、あとは寒天などもありましたね。
――確かに納豆やバナナが品薄になった時期がありましたね。
そうなんですね。ただ、今回のトマトジュースはこれまでのブームと少し違うと我々は捉えていまして、先ほど話したとおり、2月は3倍の売り上げだったのですが、年度を越えて7月になった今でもずっと2倍の売れ行きを維持しているんですね。
こういう安定して売れ続けるケースはなかなかないんです。
――その理由というのは何なのでしょうか?
きっかけとなったのはもちろん2月なんですが、その後、今度は5月に弊社の研究で「トマトにはアルコールの代謝の促進の効果がある」という発表をしまして、これも注目が集まりました。さらに7月には弊社の別の研究で「トマトには運動の疲労軽減に効果がある」という発表をしましたが、これもまた話題になりました。
――なるほど。定期的にトマトの有益な効果の発表があったんですね。
そうなんです。こういう風に、間断なく情報が出たことも売れ行きに多かれ少なかれ影響していると思いますね。
――それだけ健康志向の消費者が増えてきているということなのでしょうね。
■トマトジュース以外のトマト商品も売れている
――トマトジュースの売り上げは好調な訳ですが、カゴメさんで取り扱っている他のトマト商品、例えばトマトケチャップやホールトマトなどはどうなんでしょうか?
トマト関連の商品の売れ行きが、全部が全部上がっているという訳ではないのですが、弊社で取り扱っている商品では生鮮のトマトの売れ行きが好調ですね。
――生のトマト自体の売れ行きも上がっているんですね。
そうなんです。あとは素材に近いカットトマトやホールトマトなどの売り上げに影響が出てると言えますね。
――同じ健康志向ということでは、カゴメさんの野菜ジュースなどの売れ行きは上がっているのでしょうか?
野菜ジュースの中では、やはりトマトが入ってる商品については多少ながら影響は出ていますね。
――ジュースもそうですけど、気軽にトマトが摂取できるのは消費者としてもうれしいですよね。
世界全体で見れば、日本人は全然トマトを消費していませんからね。日本人は年間10キロほどですが、世界平均だと20キロ、最も多く消費しているヨーロッパや中近東だと年間100キロ程度も消費しますから。
――日本の10キロというのも、数字で見ると多いように感じますけど、年間100キロというのは圧巻ですね。
摂取方法の違いというか、料理の仕方が大きく違いますからね。日本では、サラダなどで食べる生食がほとんどですが、消費量の多い地域は、日本で言うところの「醤油」や「ミソ」といった調味料のような日常使いの摂取方法なので、これくらいの数字になるんです。
――トマトの調理方法の違いだけでそこまで差が生まれるんですね。日本も今回のブームがきっかけで消費量が増えるかもしれませんね。
■カゴメのトマトジュースの美味しさの秘密
――そういえば市販のトマトをミキサーにかけてトマトジュースを作ったことがあるのですが、カゴメさんのトマトジュースのような濃い赤色にはなりませんでした。
そうですね、市販のトマトを使用してもあの色味にはならないでしょう。カゴメのトマトジュースはトマトジュースのためだけに厳選した品種を使用して作られているので、一般に流通しているトマトではあの濃い色は出ませんね。
――トマトジュースのためだけに選ばれたトマトで作られているのですね!?
そうなんです。トマトジュース専用のトマトで、ジュースにした時に一番美味しいトマトとして開発したものなんです。カゴメは7,500種類のトマトを持っているんですが、その中から厳選に厳選を重ねた品種から作られているので色だけでなく味も再現するのは難しいと思います。
我々のトマトジュースにかける思いは並々ならぬものがありますからね!
――そこまで厳選したトマトを使って、丁寧に作られたトマトジュースが美味しくない訳ないですよね!
健康にいいだけでなく、生産者の大きな愛情や熱意も込められているカゴメのトマトジュース。売り上げ増が長く続いている秘密というのも、そういった商品の「確かな品質」が消費者にも伝わっているからなのでしょうね。
(貫井康徳@dcp)
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